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課題解決手法備忘録

忘れないようにとりあえずまとめる

詳細は直接的な課題解決方法・プロジェクトの進め方・頭の整理の仕方・効果的なアイディアの共有手法・分析手法とごっちゃになっているが、課題解決の際はどのアプローチをしてどのようなアウトプットを出す見積りかによっての使い分けと思うので、一気にまとめる。これらの関連付け、使い分け、併用が重要と思う。目的と状況に合致するとして、アジャイル開発の特色を強めて進め、その過程の一部でデザインシンキングを取り入れ、ある工程での状況整理や顧客とのコミュニケーションでロジカルシンキングを使い、別のある工程の技術的な課題に対しては分散分析で制御をするなど。

 

プロジェクトの進め方:ウォーターフォール型とアジャイル

これらはあくまでプロジェクトの進め方だが。

ウォーターフォールは一本の流れに沿って進める形。スタートが企画で、ゴールが完成になる。順番にバトンタッチが進んでいき、プロジェクトが完遂されるというもの。ウォーターフォール側のメリットはやり方が定型に近く、関連者が多く、工程が多くても連携がとりやすい。これは目標性能や顧客価値が比較的はっきりしている場合に特に有効。ただしそれを見誤ると梯子を外される形となり時間をかけたのにどうしようもないものが仕上がる。

アジャイルは企画から完成・テストを何度も繰り返し進めるやり方。顧客自身が何が欲しいかよくわかっていなかったり、目標性能がはっきりしない場合に、顧客とテストしながら進めることで、顧客価値に合ったものができるという考えになる。メリットとして一品一葉的なものに対応できたり、顧客の真の要望がくみ取れ大きなリターンが得られる可能性がある。一方、一緒にテストする顧客がいないとどうしようもないのでそこの確保から必要な点が大変。また何度も繰り返しを行うため進め方の早さが重要で関係者を少なく絞る必要があったり、承認等の手続きや過度な振り返り・深堀りがそのままタイムロスになるのでその取捨選択が難しい。

スクラムという考えもあるが、これは上記のどちらか、というものではなく「川上の工程に当たる人が、川下の工程に当たる人と共に開発する」という考えが近い。川上の人は川下の人が困った際に一緒に解決策を考えて、川上からスクラムを組みながら開発工程が川下に流れていくようなやり方という理解。

 

課題解決:デザインシンキング

デザインシンキングは、共感・定義・概念化・試作・テストの5段階で表現される。進め方として「試作とテストを何度も繰り返し、顧客の真の価値を探る、顧客と開発を進める」という側面はアジャイル型に近い。

まず共感で、顧客対象を感情的要因含めて深く理解する。単なる情報ではなく、可能であれば体験として理解することが好ましい。

次に定義で、解くに値する問題を定義する。共感で得た内容を元に、真の課題の理解を、ここでする必要がある。ここがずれていると、ドリルのためのドリル作りになる。砂漠で遭難して干からびかけている人にペットボトルを渡して帰ることになる(「水が欲しいんだろ?はい水、じゃあさよなら」とサルベージしないで帰ってくる)。

そして概念化で、アイディアやアプローチを模索する。

試作で、どんどん試作品を作っていく。とりあえず形にする。そこで自分の課題に関する理解や印象、チームメンバーの課題に関する理解や印象が顕在化され、概念化や定義の深堀が加速される面もある。また、実行化に向けた現実的障壁も見えてきやすくなる。

テストで、試作品をユーザーと共に試し、顧客価値の深堀り、アイディアのブラッシュアップを行う。ここでも概念化や定義の深堀りが加速されつつ、アイディアの精度向上が行われる。

これらの工程は厳密に順番通りである必要はなく、これら工程が意味するところの本質的理解が最重要である(よくわかってないならとりあえず最初から順番通りにやるのが好ましいが)。

 

頭の整理・アイディア共有手法:ロジカルシンキング

基本的なフレームワークが、なぜなぜ分析→因果関係図(問題構造図)→問題(原因)のロジックツリーになる。他にも人間関係図やパレート図、特性要因図もある。後者二つはSQCで書く。

ロジカルシンキングは、頭の整理に使用したり、他者への説明・説得に利用するツールと言う側面が強く、進め方が恣意的であったり明らかな主観性をもっている場合があり、それを許容すると認識している。自分の中でなんとなく確信があって、それをベースに問題構造図を整理していった結果、新しい事実がわかる、という使い方も重要。また、自分が出したアイディアが「これらの情報を元にこういった分析した上で出された結論ですよ」と他者に効率的に伝えるための使い方があるので、恣意的な面も入りやすい。

まず、なぜなぜ分析等から原因を深堀していく。デザインシンキングでは共感の工程に近いが、あくまで顧客の理解というより理由の深堀という側面に近い。顧客の理解は行動理由の深堀りという側面があるのでそこは近いが、デザインシンキングは人、なぜなぜ分析はモノ・事実にフォーカスしている認識。

そこから問題構造図を作る。因果関係図を作ると問題構造図になりやすい。様々な事象・現象・物事の関係がわかるようになる。これも原因究明手法の一つ。

問題(原因)のロジックツリーでは、状況のリスト化・階層化による可視化という意味合いが強い。多くの場合、事実がきれいなツリーになることのほうが難しいため恣意的になりやすい。例えば、コウモリ問題が発生した際に、なぜそちらに分類したのか?という根拠がやむを得ず曖昧な状態で作成することもあるが、他者への考え方・アイディアの共有という側面があるため、恣意性をなくすことよりも恣意性含めて明確に示すことが重要である。

人間関係図では、関連者の関係の明確化・可視化という意味合いが強い。どのような軸でまとめ、どのような情報を記載するかどうかに恣意性が入るが、ロジックツリー同様に恣意性の根拠を含めて明確に示すことが重要という理解。

 

分析手法:SCQ(統計的品質管理手法)

課題解決の中でもエンジニア色がかなり強い。パレート図や特性要因図、分散分析、実験計画法などがこれにあたる。

パレート図は結果形の存在比率を見ることで、解くべき課題を明確にすることができる。デザインシンキングの「定義」の特性に近い

特性要因図は、結果を生む要因をリスト化・可視化することに意味がある。意味合いとしてはロジカルシンキングのロジックツリーに近い。

分散分析や実験計画法は、物事が正規分布することを仮定して、その数学的特性(主に分散)を利用して要因の寄与率を定量的に見積もる方法(要確認)。あくまで仮定の上で計算結果のため、具体的(定量的)な結果だからといってそれを盲目的に信じることは危険だが、カオスに近い複雑な挙動を予測する上でのメカニズム的な解釈を助ける手法として強力。人工知能的な計算方法も道具・使い方として類似する。

 

フレームワークいろいろ

3Cとか4Mとか4PとかSWOTとか。基本的に状況をある観方で切り分けた方が物事が分かりやすくなるよね、という発想。頭の整理やアイディア共有手法という面が強いので、ロジカルシンキングの具体的手法の一部とも捉えられる。

フレームワークのほとんどはパイの切り方の話で、パイの本質が変わることではない。どのような切り方をしても、真相が明確な場合は同じ地点にたどり着くことが多いので、どのフレームワークを使用するかに頭をひねる必要性は低い、というか悩んだ場合は片っ端から試した方が合理的。

3Cは自社・競合他社・顧客で分けて考えみようという話(Company, Competitor, Customer)。状況を網羅しつつ分析しやすいように切り分ける際の一つのやり方。3Cそれぞれで分析しつつそれぞれの関係性をみてみようというやり方が多い。

4Mはヒト・材料・機械・方法で分けて考えてみようという話(Man, Material, Mechine, Method)。災害分析だとメディアのMが入ったり、管理のM(Management)が入ったりする。

4Pは製品・価格・流通・プロモーションに分けて考えてみようという話(Product, Price, Place, Promotion)。

SWOTは強み・弱み・チャンス・脅威に分けて考えてみようという話(Strengths, Weaknesses, Opportunities, Threats)。チャンスと脅威は、状況を示している場合もあるし(自分の内の強みと弱み、自分の外のチャンスと脅威という分け方)、それぞれ他者の強み・弱みになっていることもある。(自分の内の強みと弱み、ライバルの強みと弱みという分け方)